だって思った。Rとの時間は私にとって。
『さっちゃん』
って電話の向こうで私の名前を呼ぶR。
次の瞬間。
「どうして連絡くれなかったの?」
って叫んでた。
「ごめん」
「だって。だって、ばかR!」
泣きそうな私に
「今どこにいるの?」ってR。
目の前にあるファミレスの名前を告げる。
「逢いたいね。逢えるかな?」
なんてさ。逢えるに決まってるじゃん。
なにがあったって逢いたいよ。なにがあっても。
「うん。」
って言った後に気持ちがあふれてくる。
どうしてメールの返事をくれなかったのか。
どうして連絡してくれなかったのか。
どれだけ私が辛かったか。
その言葉たちを遮るように
「逢ってから話そう。車の音聞こえるけど今外なの?」
「うん。飲みに行ってたから、今友達と別れたところ。」
なーんて、嘘つき。っていうかまあJくんは私にとっては友達だし。
「うそ。寒いじゃん。」
「ちょっとね。でも家に帰ったら、この時間じゃもう出れないし。」
「じゃあ、すぐ行くから、待ってて」
「うん。じゃあコーヒー飲んでる。」
って言った私に少しだけ笑って。
「うん。コーヒー飲んで待ってて。すぐ行くよ」
ってやさしい声で言う。うううう。悔しいけどやっぱり好きなのかも。
30分後って言ってたのに15分後には電話が入る。
急いで出て行くと見慣れた車。窓があいてRの顔が笑う。
「さっちゃん」
うわ!ダメだ。まじダメだ。
って心臓が私に告げる。ドキドキドキ。
助手席に乗って何を話しただろう。
半分は忘れちゃった。
もう一度逢えたことの嬉しさでいっぱい。
どうしてメールの返事をくれなかったかを問い詰める。
笑っちゃうけど。
「全然電波届かないんだよ。仕事場も宿舎も。」
「だって宿舎は届くと思うって言ったじゃん」
「全然だめ。だから俺、超孤独生活。携帯持ってても仕方ないって感じ。テレビがお友達だもん。
で、今日電波届くとこまで降りてきてメール見たら、
さっちゃんからのメール入っててびっくり。あちゃーヤバイってさ。
だから、今更ながら、「元気だよ」って返したわけ」
そう。返事返ってこないから心配して、
ちゃんと元気なの?ってメールを打ったのは先月の24日。
それさえも返事のなかったRに私は捨てられたと思ったのだ。
生まれて始めての浮気相手。寂しさから寝ちゃった相手。
24日に打ったメールの返事が馬鹿みたいに10日後に届いたわけだ。
それからRは仕事場所がすごく山奥なこと。
でも頑張っていること。
私に返事を返せなかったのは、もう既に予定よりも早く出張してしまったこと。
その場所は電波の届かない場所だってこと。
を話してくれた。
どこまで本当かわからないけど。
「でも電話できるじゃん!」
って言った私に。
「あ、そうだよねえ。公衆電話からでもできるじゃん」
ってマヌケ顔。あったまにくる。
「でもさ…」
って言ったRに私が付け足す。
「Rは電話も苦手だしね。」
って言うとRがクスリと笑う。
「なんだよねぇ。」
はあ。まったく。力がぬける。男ってわかんない。
メールとか電話とかで色々考える女とは別の生き物だ。
「返事くれないんだもん。私、もうRに逢えないと思った。
Rに捨てられた〜と思ったんだよ!だからもう私からはメールしない
って決めてさ。」
って言ったら涙がポロポロこぼれてきちゃって。
自分でも驚いた。
「ばかR!!」
うへええ。涙が止まらない。いい年してさ。
「ごめん。さっちゃん。まじごめん。あ〜泣かないで」
って指で涙ふき取ってくれて。キスされた。
何度も何度も本当にいっぱいキスされた。
そしてぎゅうって抱きしめられる。
「だって。もしそうなら俺、今、さっちゃんに逢ってないよ。
明日帰るんだ。今日しかなかったから逢いたかった。」
『逢いたかった』
だってさ。私のがきっとそう思ってたよ。多分。
でも、嘘でもいいから言ってもらえて嬉しかったな。
本当に仕事が大変らしい。詳しい事は話してくれないけど。
もともと仕事の愚痴とかを言わない人だから。
そしてそのままずるずると胸に顔を埋めてくるR。
更に抱きしめられる。
「R?」
って言った私に、
「もう少しこのままでいてよ」
って。R。
顔が見えない分なんだか子供みたいに思えてきて。
髪を撫でてあげた。
「仕事大変?」
「うん」
「怪我してない?」
「うん」
「もう少しだからね。頑張ろうね」
「うん」
って髪を撫でながら言う私にポツリポツリって答えて。
しばらくそのまま時間が過ぎた。
ゆっくり顔を上げたR。
泣いてたんだよね。わかんないと思っただろうけど。
私にはわかったよ。
なんだかやられた。
私、弱いんだよ。こうゆうの。
いっつも強がるくせに、ふたりになると甘えてくるR。
もう私…ハマってるよね。
もう時計は午前1時を過ぎてた。
「今日、泊まっていける?」
って言われて、断るはずがないじゃん
そのまま二人で夜を過ごした。
「俺ね〜。今日はさっちゃんと一緒にお風呂入りたい」
って子供みたいに言うRに笑ってしまう。
コンビニでプリンとピーチジュースを買うRに笑ってしまう。
う…私…やられてる。
日曜日の朝はボケボケしながら「おはよう〜」って笑う。
帰ってお昼寝して、たまってる洗濯して、また遠く山奥へとんぼ帰りだそうだ。
1夜しかなかった夜を私に使ってくれてありがと。
『さっちゃん』
って電話の向こうで私の名前を呼ぶR。
次の瞬間。
「どうして連絡くれなかったの?」
って叫んでた。
「ごめん」
「だって。だって、ばかR!」
泣きそうな私に
「今どこにいるの?」ってR。
目の前にあるファミレスの名前を告げる。
「逢いたいね。逢えるかな?」
なんてさ。逢えるに決まってるじゃん。
なにがあったって逢いたいよ。なにがあっても。
「うん。」
って言った後に気持ちがあふれてくる。
どうしてメールの返事をくれなかったのか。
どうして連絡してくれなかったのか。
どれだけ私が辛かったか。
その言葉たちを遮るように
「逢ってから話そう。車の音聞こえるけど今外なの?」
「うん。飲みに行ってたから、今友達と別れたところ。」
なーんて、嘘つき。っていうかまあJくんは私にとっては友達だし。
「うそ。寒いじゃん。」
「ちょっとね。でも家に帰ったら、この時間じゃもう出れないし。」
「じゃあ、すぐ行くから、待ってて」
「うん。じゃあコーヒー飲んでる。」
って言った私に少しだけ笑って。
「うん。コーヒー飲んで待ってて。すぐ行くよ」
ってやさしい声で言う。うううう。悔しいけどやっぱり好きなのかも。
30分後って言ってたのに15分後には電話が入る。
急いで出て行くと見慣れた車。窓があいてRの顔が笑う。
「さっちゃん」
うわ!ダメだ。まじダメだ。
って心臓が私に告げる。ドキドキドキ。
助手席に乗って何を話しただろう。
半分は忘れちゃった。
もう一度逢えたことの嬉しさでいっぱい。
どうしてメールの返事をくれなかったかを問い詰める。
笑っちゃうけど。
「全然電波届かないんだよ。仕事場も宿舎も。」
「だって宿舎は届くと思うって言ったじゃん」
「全然だめ。だから俺、超孤独生活。携帯持ってても仕方ないって感じ。テレビがお友達だもん。
で、今日電波届くとこまで降りてきてメール見たら、
さっちゃんからのメール入っててびっくり。あちゃーヤバイってさ。
だから、今更ながら、「元気だよ」って返したわけ」
そう。返事返ってこないから心配して、
ちゃんと元気なの?ってメールを打ったのは先月の24日。
それさえも返事のなかったRに私は捨てられたと思ったのだ。
生まれて始めての浮気相手。寂しさから寝ちゃった相手。
24日に打ったメールの返事が馬鹿みたいに10日後に届いたわけだ。
それからRは仕事場所がすごく山奥なこと。
でも頑張っていること。
私に返事を返せなかったのは、もう既に予定よりも早く出張してしまったこと。
その場所は電波の届かない場所だってこと。
を話してくれた。
どこまで本当かわからないけど。
「でも電話できるじゃん!」
って言った私に。
「あ、そうだよねえ。公衆電話からでもできるじゃん」
ってマヌケ顔。あったまにくる。
「でもさ…」
って言ったRに私が付け足す。
「Rは電話も苦手だしね。」
って言うとRがクスリと笑う。
「なんだよねぇ。」
はあ。まったく。力がぬける。男ってわかんない。
メールとか電話とかで色々考える女とは別の生き物だ。
「返事くれないんだもん。私、もうRに逢えないと思った。
Rに捨てられた〜と思ったんだよ!だからもう私からはメールしない
って決めてさ。」
って言ったら涙がポロポロこぼれてきちゃって。
自分でも驚いた。
「ばかR!!」
うへええ。涙が止まらない。いい年してさ。
「ごめん。さっちゃん。まじごめん。あ〜泣かないで」
って指で涙ふき取ってくれて。キスされた。
何度も何度も本当にいっぱいキスされた。
そしてぎゅうって抱きしめられる。
「だって。もしそうなら俺、今、さっちゃんに逢ってないよ。
明日帰るんだ。今日しかなかったから逢いたかった。」
『逢いたかった』
だってさ。私のがきっとそう思ってたよ。多分。
でも、嘘でもいいから言ってもらえて嬉しかったな。
本当に仕事が大変らしい。詳しい事は話してくれないけど。
もともと仕事の愚痴とかを言わない人だから。
そしてそのままずるずると胸に顔を埋めてくるR。
更に抱きしめられる。
「R?」
って言った私に、
「もう少しこのままでいてよ」
って。R。
顔が見えない分なんだか子供みたいに思えてきて。
髪を撫でてあげた。
「仕事大変?」
「うん」
「怪我してない?」
「うん」
「もう少しだからね。頑張ろうね」
「うん」
って髪を撫でながら言う私にポツリポツリって答えて。
しばらくそのまま時間が過ぎた。
ゆっくり顔を上げたR。
泣いてたんだよね。わかんないと思っただろうけど。
私にはわかったよ。
なんだかやられた。
私、弱いんだよ。こうゆうの。
いっつも強がるくせに、ふたりになると甘えてくるR。
もう私…ハマってるよね。
もう時計は午前1時を過ぎてた。
「今日、泊まっていける?」
って言われて、断るはずがないじゃん
そのまま二人で夜を過ごした。
「俺ね〜。今日はさっちゃんと一緒にお風呂入りたい」
って子供みたいに言うRに笑ってしまう。
コンビニでプリンとピーチジュースを買うRに笑ってしまう。
う…私…やられてる。
日曜日の朝はボケボケしながら「おはよう〜」って笑う。
帰ってお昼寝して、たまってる洗濯して、また遠く山奥へとんぼ帰りだそうだ。
1夜しかなかった夜を私に使ってくれてありがと。
コメント